【要確認】モデルハウスで“本物の耐震等級3”を見抜く5つの視点とは?

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【要確認】モデルハウスで“本物の耐震等級3”を見抜く5つの視点とは?

「耐震等級3の家です」と説明されると、多くの方が「それなら安心」と思うのではないでしょうか。しかしその判断、少し早いかもしれません。

耐震等級3は、建築基準法で定められた耐震性の中でも最上位の性能を示す重要な指標です。けれども、それが本当に信頼できる設計や施工に基づいたものかどうかは、表面的な説明だけでは見抜けません。

特に、住宅展示場やモデルハウスの見学時には、きれいに整えられた内装や演出に目を奪われがちです。しかし、家の本当の強さは目に見えにくい部分に隠れています。だからこそ、「地震に強い家かどうか」を見極める視点を、施主自身が持つことが非常に重要です。

本記事では、専門的な知識がなくても実践できる「モデルハウスで耐震等級3の真価を見抜くための5つの視点」を解説します。後悔のない家づくりのために、住宅展示場での見学が「楽しかった思い出」で終わるのではなく、「本当に安心できる家に出会うための大切な時間」にしましょう。

耐震等級3は本当に「安心の証」?見落としがちな落とし穴

住宅会社のパンフレットや営業トークで頻繁に登場する「耐震等級3」という言葉。一見すると、それだけで家の強さが保証されているように感じます。しかし、その表示だけで本当に家族の命を守れる住まいと断言できるわけではありません。

耐震等級3は確かに、建築基準法の1.5倍の耐震強度を満たす設計とされていますが、その内容や根拠は建物ごとに異なります。つまり、「耐震等級3」と表示されていても、実際に中身が伴っているかどうかは別問題なのです。

そもそもこの等級は、性能表示制度を活用して第三者評価を受けることで「公的に認定されたもの」と、建築士が独自に構造計算を行って社内基準で「耐震等級3相当」と判断するものの2種類があります。見た目には同じ「等級3」でも、その信頼性には大きな差が生まれる可能性があります。

家づくりにおいて「安心感」はとても大切な要素です。だからこそ、表示や説明に頼るのではなく、その背後にある構造設計の信頼性、計算根拠、確認済証の有無などを見極める姿勢が重要になります。

耐震等級の数字が意味するものを、改めて見直してみる

耐震等級は、建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す指標です。等級は1〜3の3段階に分かれており、数字が大きいほど耐震性能が高くなります。

    耐震等級1

    建築基準法に基づく最低限の耐震性能。震度6強〜7程度の地震で倒壊・崩壊しない水準です。

    耐震等級2

    等級1の1.25倍の耐震性。学校や病院など避難所にも使われる建物で求められる水準です。

    耐震等級3

    等級1の1.5倍の耐震性。消防署や警察署など、防災の拠点となる施設と同等の耐震設計です。

このように、耐震等級3は最も高い耐震性を備えており、地震が多い日本においては家族の安全を考えるうえで非常に重要な基準といえます。ただし注意すべきは、「等級3」であっても、その取得方法や根拠が不明確なまま営業資料に記載されているケースが存在するという点です。

本当に安心して暮らせる家を選ぶためには、「等級の数字」だけでなく、「どのような根拠に基づいてその等級が与えられているのか」までを確認する視点が必要です。

「等級3でも不安」は本当?制度の限界を知る

実は、耐震等級3だからといって、すべての地震に対して完全な安全が保障されるわけではありません。制度上の耐震設計は、過去の地震データをもとに設定された「想定地震」に対して倒壊しないという基準にすぎません。

たとえば、極端な地盤の液状化や断層直下型地震のように、想定を超える事象が起これば、耐震等級3の住宅であっても損傷を受ける可能性はゼロではないのです。

また、等級の取得には「壁量計算」による簡易な構造チェックでも対応できるケースがあります。特に木造2階建て以下では、精緻な構造計算(許容応力度計算)を省略しても「等級3相当」とされる例が少なくありません。

つまり、「等級3だから大丈夫」と信じ込んでしまうのは、誤解の入り口となりかねません。大切なのは、「何に基づいた等級なのか」「実際の建物がその設計通りに施工されているか」を知ることです。

モデルハウスの“演出”に惑わされないために|5つの確認ポイント

モデルハウスは、住宅会社が最も魅力的に見せるために工夫を凝らした空間です。しかし、そこに展示された設備やデザインが、実際の住宅仕様と一致するとは限りません。耐震等級3の性能も、見た目や説明だけで判断するのは危険です。

大切なのは「美しい空間」より「安心できる構造」。ここでは、誰でも実践できる耐震性能の確認ポイントを5つに整理して紹介します。

    書類に「耐震等級3」と明記されているか

    建築確認申請書や住宅性能評価書に記載があれば、公的に認定された等級であることを示します。

    設計図や構造計算書を提示してもらえるか

    図面や数値の裏付けがあるかどうかで、住宅会社の説明の信頼性を測れます。

    壁の厚みや筋交いの配置がわかるか

    実際の構造部材を見られる展示があるか、または写真や模型で説明されているか確認しましょう。

    建築中の現場見学が可能かどうか

    見えない構造を自分の目で確かめる絶好の機会です。予約制の場合もあるので事前に確認を。

    営業担当に根拠ある説明ができるか

    「この建物の等級3はどんな設計に基づいていますか?」と質問し、具体的な回答が得られるかチェック。

これらの確認を行うことで、印象やトークだけに頼らず、“性能の根拠”をもとに安心できる家かどうかを判断できます。

以下に、モデルハウスで確認できるポイントを整理した表を掲載します。現地でチェックする際の参考にしてください。

確認項目チェック内容
書類の記載内容建築確認済証・性能評価書に「耐震等級3」の明記
設計・構造資料の有無図面や構造計算書を見せてもらえるか
構造展示の有無壁内部・筋交い・柱配置が確認できる模型展示など
現場見学の可否建築中の構造体・基礎配筋を見学できるか
営業担当の説明力等級3の設計根拠を論理的に説明できるか

このような視点を持てば、「モデルハウスが豪華だから安心」ではなく、「構造と設計の裏付けがあるから信頼できる」という判断ができるようになります。住宅展示場での見学は、家族の未来を守る第一歩として、性能を見極める貴重な機会なのです。

1. 書類に耐震等級3の明記がなければ、根拠は曖昧

モデルハウスで「この家は耐震等級3です」と説明されても、鵜呑みにしてはいけません。まず確認すべきは、建築確認申請書や住宅性能評価書などの公式書類に「耐震等級3」と明記されているかどうかです。

もし記載がない場合、それはあくまで「等級3相当」とされているだけかもしれません。第三者機関による認定があれば、書類上に等級や認証番号が表示されるため、信頼性が高まります。見せてもらえない、あるいは書面がない場合は、その根拠を営業担当に丁寧に聞いてみましょう。

特に注文住宅では、実際の設計によって耐震性能が変わるため、「モデルハウスは等級3でも、自分たちの建てる家がそうなるとは限らない」という前提で確認する姿勢が大切です。

2. 設計図や構造計算書は「素人が見ても意味ない」は誤解

「設計図を見せてもらってもわからないですよ」と言われると、つい確認を諦めてしまいがちです。しかし、素人でも“確認する姿勢”を見せることで、住宅会社の説明態度や信頼性を見極めるきっかけになります。

たとえば、構造計算書の有無、設計図における耐力壁の位置、梁や柱の配置など、細かい内容を理解できなくても「見てみたい」と伝えることが重要です。誠実な会社であれば、専門的な箇所をかみ砕いて説明しようとする姿勢が見られるはずです。

提示された資料に不明点があれば、その場でメモを取り、後日詳しい担当者から説明を受けることもできます。「見ない」のではなく「見ようとする」ことが、後悔しない家づくりへの第一歩となります。

3. “筋交い”や“壁の厚み”は外観より大事|構造のヒントは内部にある

モデルハウスは内装や外観が豪華に設計されていますが、実際に家の耐震性に影響するのは内部の構造です。特に注目したいのは「筋交い(すじかい)」や「耐力壁」と呼ばれる補強部分の配置と量です。

展示場によっては、壁の一部をくり抜いて内部構造を見せているケースもあります。壁の厚さや、柱・梁の太さ、接合金物の種類などを確認できる展示がある場合は、積極的にチェックしましょう。

見えない構造に注目する意識を持つことで、「この家は本当に地震に強いのか?」という問いに自分なりの判断ができるようになります。外装のデザインだけでなく、内部構造こそが家の安心を支える“本体”であることを意識することが重要です。

4. 完成物件では見えない「構造の本音」は、建築中の現場でわかる

完成済みのモデルハウスでは、壁や床に隠れてしまうため、基礎や構造体の詳細までは確認できません。しかし建築中の現場なら、基礎の配筋(鉄筋の配置)や柱・梁の接合部など、「地震に強い家かどうか」を自分の目で確かめることができます。

住宅会社によっては、建築途中の現場を見学できる制度を設けている場合があります。タイミングが合えば、基礎工事の真っ最中や、構造体が露出している状態を見せてもらうことが可能です。

現場見学では以下のような点を確認しておきましょう。

確認ポイント注目すべき内容
配筋の太さ・本数均等に配筋されているか、太さは十分か
金物の取り付け状況接合部に適切な金具が使われているか
柱・梁の配置均整がとれており強度が保たれているか

施工中の現場を見ることで、完成品ではわからない“家の骨格”の誠実さが見えてきます。実際の施工の丁寧さが、そのまま耐震性の信頼につながると意識しましょう。

5. 「質問が的確な人」ほど、営業担当も本音で答える

「耐震等級3と書いてあるけど、具体的には何を根拠にしていますか?」──このような質問ができる人は、営業担当からも一目置かれます。質問の内容によって、営業側の対応も変わるからです。

具体的で的確な質問をすればするほど、相手も専門的な視点で説明しようとする傾向があります。「この家は構造計算して等級3を取得したのですか?」「設計図でその部分を確認できますか?」といった問いを準備しておけば、曖昧な説明を避けられます。

以下に、モデルハウスで使える質問テンプレートを紹介します。

質問内容確認できるポイント
耐震等級3はどの基準で取得していますか?評価機関の認定か、自己判断か
構造計算は許容応力度計算で行われていますか?精密な耐震設計がされているか
実際の施工現場を見学できますか?施工品質に自信があるか

こうした質問を通じて、営業担当の説明力や誠実さも確認できます。本当に信頼できる住宅会社は、質問されることを歓迎し、正確に答える努力を惜しまないものです。質問の質が、家づくりの質を高める第一歩になります。

モデルハウス=実際の住まいとは限らない|演出と性能のズレに注意

住宅展示場に並ぶモデルハウスは、多くの場合「理想の暮らし」をイメージさせるために、標準仕様とは異なる豪華な仕様で建てられています。そのため、モデルハウスで見た仕様が、そのまま自分の家に反映されるとは限らない点に注意が必要です。

特に構造面においては、耐震性能がモデルハウス仕様では確保されていても、実際に建てるプランでは別の設計となるケースがあります。つまり「見た目や間取りが気に入ったから」という理由だけで契約を進めてしまうと、実際の住まいでは耐震性能に差が出る可能性があるということです。

なぜモデルハウスは“豪華”なのか?その理由に納得しておこう

モデルハウスは住宅会社の「広告塔」のような存在です。来場者に強い印象を残すために、標準仕様よりも広く、設備や素材も高級なものを採用している場合が少なくありません。

実際、下記のような仕様の違いがよく見られます。

項目モデルハウス仕様標準仕様の可能性
床面積広めに設計されている実際はコンパクトな間取り
内装仕上げ高級素材や特注品を使用一般的な建材を使用
耐震構造等級3仕様で建設されている実際は設計次第で変わる
設備機器最新・高性能なモデルを設置選択肢の中から選ぶ必要あり

このように、見学時の印象と実際の仕様にはギャップがあるため、モデルハウスの仕様を基準にしないことが賢明です。

資料と現場、どちらにも裏付けがある家が信頼できる

信頼できる住宅会社は、見た目の豪華さだけでなく、設計図や構造計算書といった“数値と根拠”を明確に示してくれるものです。また、施工現場の見学や工事写真の提供など、構造面の透明性にも力を入れています。

「この家は耐震等級3です」と説明されたら、以下の確認を行いましょう。

  • 等級の根拠が文書化されているか(評価書・確認済証など)
  • 自分の建てる家の設計図に、同じ性能が反映されているか
  • 施工中の構造が、説明と一致しているかどうか

言葉や印象だけでなく、設計と施工の“裏付け”をしっかり確認することが、安全な家づくりの要です。モデルハウスの雰囲気に惑わされず、「性能まで見える目」を養いましょう。

見た目に惑わされない!誰でもできる「確認のクセ」

耐震性能の高い家を選ぶために必要なのは、専門知識ではなく、“確認するクセ”を持つことです。外観や営業トークに頼らず、自分の目と質問力で、家の安全性を見抜いていきましょう。

「素人だから聞いても意味がない」と思わず、簡単なことから少しずつ「見る・聞く」姿勢を積み重ねていくことで、判断力が格段に高まります。以下のような行動を習慣化することで、家選びの精度が上がります。

図面は読めなくても“見慣れておく”ことで判断力が上がる

設計図面を完璧に理解する必要はありません。大切なのは、何が描かれているのかを“見慣れておく”ことです。

図面には、耐力壁や柱の位置、間取りとの関係性など、構造に関する多くの情報が詰まっています。最初は分からなくても、繰り返し見ることで「この家はバランスがよさそう」「この部分に壁が少ないな」など、直感的な気づきが得られるようになります。

また、施工会社が図面についてどのように説明してくれるかを見ることもポイントです。図面を前にしたときの説明の丁寧さが、その会社の誠実さを映し出します。

構造計算書のここだけ見て|素人でも押さえたい2つの数字

構造計算書は専門用語が多く、素人には難解な印象がありますが、ポイントを絞れば確認すべき数字は限られています。最低限、以下の2つの数値だけはチェックしておくと安心です。

項目確認するポイント
壁量充足率必要な壁量に対してどれだけ確保されているか
耐力壁バランス比壁が建物全体にバランスよく配置されているか

これらは建物の揺れに対する強さと安定性を示す重要な指標です。完全に理解できなくても「確認したい」と伝えることで、説明の丁寧さや会社の信頼性が見えてきます。

営業に聞いてほしい3つの質問|誠実な対応かどうかがわかる

見た目や説明に惑わされないために、次の3つの質問をぜひ活用してください。

    「この家の耐震等級3は、どの基準で認定されていますか?」

    曖昧な答えではなく、具体的な制度名や認証機関を示せるかがカギです。

    「構造計算書はどの段階で作成されていますか?」

    計画時点から作成されているなら、構造に対する意識が高い会社といえます。

    「実際に建てたお客様の家も、同じ等級3ですか?」

    モデルハウスだけでなく、実例でも同じ水準を守っているか確認できます。

この3つの質問に対して、明確かつ誠実な対応がある住宅会社こそ、本当に信頼できるパートナーです。何よりも、自分と家族を守る家を選ぶうえで、聞くことをためらう必要はありません。

「モデルハウスの演出」に惑わされない、本当に信頼できる耐震等級3の家を建てよう

「耐震等級3」と聞くだけで安心してしまいがちですが、大切なのは“確認できた耐震等級3”であるかどうかです。見た目や言葉だけでは、本当の性能は判断できません。

モデルハウスを訪れたときこそ、自分自身の目と質問力で判断するチャンスです。構造の見える部分に注目し、図面や書類を確認し、営業担当に的確な質問をする。この一連の行動が、家の安全性を見抜く最も確実な手段です。

耐震性は、家族の命を守る根幹です。そしてそれは、誰でも「確認するクセ」を身につければ見極められるものです。確かな根拠のある等級3の家こそ、本当に信頼できる住まいです。展示場の華やかさの裏にある「本物の安全性」を見極めて、後悔のない家づくりを進めましょう。

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