一条工務店の坪単価は高い？安い？他社比較・価格内訳・注意点を徹底解説！

マイホームを検討し始めたとき、最初に気になるのが「家って結局いくらかかるの？」ということではないでしょうか。その疑問に答えるための大事な指標が「坪単価」です。

坪単価とは、建物の1坪（約3.3㎡）あたりにかかる建築費のことを指します。この数字を知ることで、おおよその建築費を早い段階でイメージできるようになります。

中でも一条工務店は、「性能重視」「全館床暖房」「太陽光パネル標準装備」などが評価され、高性能なのにコストパフォーマンスが高いと注目されているハウスメーカーです。そのため、坪単価についての関心も非常に高く、多くの人が「自分の希望するモデルだと、どれくらいの予算が必要か」を調べています。

この記事では、実際のデータをもとに、一条工務店のモデル別・坪数別の坪単価や他社との比較、費用に含まれる内容、今後の価格動向まで徹底的に解説します。予算を明確にして、後悔しない家づくりを始める第一歩にしてください。

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一条工務店の坪単価はモデルと仕様で84〜92万円に変動

一条工務店で家を建てる場合、坪単価の平均は84〜92万円程度とされています。これは、設備仕様や選ぶモデルによって大きく変動します。

また、同じ「坪単価」でも、標準仕様だけで見た場合と、オプションを含めた最終的な金額では10〜20万円以上の差が出ることもあります。

以下の表に、実際の調査やアンケート結果から確認できたモデル別の坪単価目安をまとめました。

モデル名	坪単価目安（実例ベース）
GRAND SMART	80〜98万円／坪
i‑Smart	60〜70万円／坪
i‑Cube	65〜75万円／坪
セゾン／セゾンA／ブリアール	60〜70万円／坪
百年・HUGme・アイ・スマイル	50〜75万円／坪
注文住宅（完全自由設計）	約107万円／坪
規格住宅	50〜85万円／坪

※オプションや地域条件により増減あり

坪単価は「目安」であり、実際の費用は仕様・地域・プラン・坪数によって変動します。続くセクションで、各モデルの特徴と価格差について詳しく見ていきます。

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GRAND SMART（グラン・スマート）|高性能設備標準の最上位モデル

全館床暖房や太陽光発電など、高性能設備をすべて標準装備したフラッグシップモデル。性能面はもちろん、外観や内装も最新のデザインに対応しており、「性能も見た目も妥協したくない」層に選ばれています。

坪数	総額目安	坪単価（参考）
30坪	約2,700万円〜2,940万円	約90〜98万円
35坪	約2,870万円〜3,290万円	約82〜94万円
40坪	約3,200万円〜3,600万円	約80〜90万円

こんな方におすすめです。

• ZEH基準以上の断熱・省エネ性能を求める人
• 高断熱・全館床暖房・太陽光パネルをフル活用したい人
• 光熱費ゼロの家を目指したい共働き世帯

i‑Smart（アイ・スマート）|性能と価格バランスに優れた定番モデル

高断熱性能とモダンデザインを兼ね備えた一条工務店の代表的モデル。多くの人が最初に検討するベーシックモデルで、バランスが取れているのが特徴です。

坪数	総額目安	坪単価（参考）
30坪	約2,100万円〜2,400万円	約70〜80万円
35坪	約2,400万円〜2,800万円	約68〜75万円
40坪	約2,600万円〜3,200万円	約65〜70万円

こんな方におすすめです。

• 性能とコストのバランスを取りたい人
• 標準仕様でも十分満足できる装備が欲しい人
• 人気モデルで安心して家づくりしたい人

i‑Cube（アイ・キューブ）|価格重視のコストパフォーマンス型モデル

アイ・スマートの構造はそのままに、設備の一部を簡略化して価格を抑えたモデル。コスト重視＋性能確保の“ちょうどよい”住宅です。

坪数	総額目安	坪単価（参考）
30坪	約1,980万円〜2,250万円	約66〜75万円
35坪	約2,200万円〜2,600万円	約65〜74万円
40坪	約2,400万円〜2,900万円	約64〜72万円

こんな方におすすめです。

• 費用を抑えつつ性能も妥協したくない人
• i‑Smartの見た目や装備を簡略化しても納得できる人
• 子育て世帯の一次取得として最適なコスパを求める人

セゾン／セゾンA／ブリアール|外観重視のクラシックデザイン住宅

外観のデザイン性（和風・洋風）を重視したクラシックライン。性能はキープしつつ、落ち着いた佇まいが魅力のモデル群です。

モデル	坪単価目安
セゾンA	約60〜70万円
セゾン	約60〜70万円
ブリアール	約65〜75万円

こんな方におすすめです。

• モダンすぎない家を建てたい人
• 落ち着いた洋風・和風の外観を好む人
• 外観のデザインにこだわりたい中高年世帯

百年・HUGme・アイ・スマイル（規格住宅モデル）|コスト優先の規格住宅モデル

平屋やコンパクト住宅など、コストを最優先したい方向けのライン。特にHUGmeは「本体価格1,490万円〜」という明快な価格表示で、若年層や建売からの乗り換え層に人気です。

モデル	本体価格目安	坪単価目安（参考）
HUGme	約1,490万円〜	約50〜57万円／坪
アイ・スマイル	約1,600万円前後〜	約60〜66万円／坪
百年	約1,800万円〜	約65〜75万円／坪

こんな方におすすめです。

• 初めての家づくりで予算に限りがある人
• 平屋やコンパクトな暮らしを検討している人
• 設備や間取りの自由度より価格優先の人

注文住宅と規格住宅では坪単価に大きな差が出る

一条工務店の家は「注文住宅」と「規格住宅」に大きく分かれます。この選択によって、同じ坪数でも費用が大きく変わることがあります。

種類	坪単価目安	特徴
注文住宅	約107万円／坪	間取りも設備も完全自由設計
規格住宅	50〜85万円／坪	仕様・プランに制限あり

注文住宅は自分好みに設計できる分、選択肢が増えるほど価格も上がる傾向にあります。一方で規格住宅は選べる範囲が限られますが、初期コストを抑えやすく、プランニングもスムーズです。

家づくりの方針がまだ固まっていない方は、まず「どこまで自由度を求めるか」を考えるところから始めると、予算のイメージがしやすくなります。

坪数によって坪単価はどう変わる？30〜50坪で価格が大きく変動

坪単価は一定に見えて、実際には「建てる家の広さ」によって大きく変動します。特に25〜50坪の間では、坪数が増えるほど1坪あたりの単価が下がるという傾向が明確に見られます。

これは「規模の経済」が働くためです。家づくりにはキッチン・浴室・トイレなどの固定費用が発生するため、小さい家ほどその割合が大きくなり、坪単価が上がりやすいという構造があります。

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また、「延床面積」と「施工床面積」の違いにも注意が必要です。ベランダや玄関ポーチを含む施工床面積を基準にした場合、坪単価が安く見える場合もあるため、資料の読み方にも気をつけましょう。

GRAND SMARTの坪数別価格と単価変化を比較

ここでは、性能と装備が充実した「GRAND SMART」を例に、坪数ごとの目安価格と坪単価の変化を比較します。オプション・地域差などで個別の金額は異なりますが、全体感をつかむ参考になります。

坪数	総費用目安	坪単価（参考）
25坪	約2,000万円前後	約80万円／坪
30坪	約2,400万円前後	約80万円／坪
35坪	約2,870万円前後	約82万円／坪
40坪	約3,200万円前後	約80万円／坪
50坪	約4,000万円前後	約75〜78万円／坪

※付帯工事費・地盤改良費・諸経費を含む概算

この表からわかるように、25〜30坪のコンパクトな住宅では坪単価がやや高めに、40〜50坪の広い住宅では坪単価が割安になる傾向があります。

25坪は固定費比率が高く坪単価が上がりやすい

平屋や二人暮らし向けのコンパクト住宅。水回り設備などの固定費の比率が高くなり、坪単価が上がりやすい点に注意が必要です。

30坪はコストバランスの良い標準的な広さに該当

一条工務店で最も選ばれているスタンダードな広さ。家族構成や生活スタイルに柔軟に対応しやすく、コストバランスも良好です。

40坪はゆとりある間取りで費用対効果が高い

収納や個室をゆとりを持って配置でき、子育て世帯や二世帯住宅にも対応しやすい広さ。坪単価が下がりやすく、費用対効果の良さが光ります。

50坪は坪単価が抑えられるが総費用は大きくなる

大家族や二世帯住宅、こだわりの設計を実現しやすいサイズ感。本体価格が大きくなる一方、坪単価は抑えられる傾向にありますが、外構や家具・家電の追加費用も見込んでおく必要があります。

このように、「どのくらいの広さで建てるか」は、総費用だけでなく坪単価と費用対効果の両面に影響する大切なポイントです。間取りや将来の暮らしをイメージしながら、無理のない広さを検討しましょう。

坪単価に含まれる内容を把握して予算誤差を防止

「坪単価」と聞くと、すべての費用が含まれているように思えるかもしれませんが、実はそうではありません。坪単価に含まれるもの・含まれないものを正しく理解しておくことが、予算オーバーを防ぐカギになります。

特に一条工務店のように「標準装備が充実している」メーカーでは、含まれる範囲も広い一方、見落としがちな項目も存在します。以下で明確に整理しておきましょう。

項目	含まれる／含まれない	内容の概要
建物本体工事	含まれる	壁・屋根・基礎などの主要構造部分
キッチン・浴室など標準設備	含まれる	システムキッチン、ユニットバス、洗面など
全館床暖房・換気システム	含まれる	一条の標準仕様に含まれる高性能設備
太陽光発電システム	含まれる（一部プラン）	モデルにより標準搭載される
地盤調査費	含まれる	必須工程として初期段階で実施されることが多い
地盤改良工事	含まれない	必要と判断された場合に別途発生する
外構工事（カーポート等）	含まれない	フェンス・門扉・庭など敷地外回り
登記・ローン手続費用	含まれない	土地・建物の登記、司法書士報酬など
照明・カーテン	含まれない	インテリア要素は基本オプション扱い
エアコン・家具	含まれない	別途購入・設置が必要なケースが多い

※一部の項目はモデルや契約内容によって異なる場合があります。

上記のように、一条工務店の坪単価は「建物と基本設備」は含まれるものの、「暮らすために必要な仕上げ」には追加費用がかかる点を押さえておくことが重要です。

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坪単価には建物本体と標準装備が含まれる

この項目では、「坪単価に含まれている費用」に絞って紹介します。一条工務店の標準仕様は他社と比べて非常に充実しており、性能と装備のコストパフォーマンスが高いのが特徴です。

建物本体工事

基礎・構造・断熱・屋根・外壁など住宅の基本構造にかかる費用。

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キッチン・バス・洗面などの標準設備

一条工務店オリジナルの高性能設備が標準搭載されており、追加費用なしで導入可能。

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全館床暖房・換気システム

全室対応の床暖房と熱交換型換気システムは、寒冷地でも安心できる快適性能。

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太陽光発電（モデルにより）

「GRAND SMART」など一部のモデルでは、初めから太陽光発電システムが搭載されています。

坪単価に含まれない費用は別途予算が必要

次に注意したいのが「坪単価に含まれない費用」です。契約後に見積もりが増える原因の多くは、この部分にあります。

地盤改良費

地盤が弱い土地の場合、補強工事が必要になり、追加費用が発生します。

外構工事

フェンス、駐車場、アプローチ、ウッドデッキなど外まわりの工事費用は別途。

登記関連費用

所有権移転や建物表題登記など、手続きにかかる費用や司法書士報酬など。

カーテン・照明・エアコン

意外と忘れがちですが、居住に必要な設備でもオプションになるケースがあります。

家具・家電・引っ越し費用

生活を始めるために必要な追加コストも事前に計画しておくことが大切です。

坪単価に何が含まれるのかを明確にしておくことで、「予算内で建てられると思っていたのに足りなかった」という失敗を防ぐことができます。

見積もりを見るときは、坪単価の金額だけでなく、その中身にも必ず目を通して、全体の予算管理に役立ててください。

一条工務店は大手の中で高性能かつ中価格帯に位置

「一条工務店って高いの？それとも安いの？」という疑問は、家づくりを検討する方なら誰もが抱くポイントです。ここでは大手ハウスメーカーとの坪単価比較を通じて、一条工務店の位置づけとコストパフォーマンスをわかりやすく整理します。

価格だけでなく、性能や標準装備の内容もあわせて見ることで、本当の“お得さ”が見えてきます。

メーカー名	坪単価目安（税別）	特徴と性能概要
一条工務店	約84〜92万円	高気密・高断熱＋全館床暖房＋太陽光標準の高性能住宅
積水ハウス	約90〜110万円	高品質で自由設計対応、外観・内装デザインの自由度が高い
住友林業	約90〜115万円	木質感と自然素材のこだわり、全館空調など先進設備あり
三井ホーム	約90〜120万円	デザイン性重視の洋風建築、全館空調搭載
ミサワホーム	約80〜95万円	蔵収納などの空間活用設計が特徴
セキスイハイム	約85〜105万円	工場生産による品質安定、太陽光と蓄電池搭載プランあり

※いずれも2025年時点での目安価格。モデルや地域、仕様によって変動します。

表を見てわかる通り、一条工務店の坪単価は大手ハウスメーカーの中でも中間〜やや安めの価格帯に位置しています。

それにも関わらず、以下のような装備が“標準で”含まれている点が大きな特徴です。

• 高性能な断熱材（外内ダブル断熱構法）
• 全館床暖房（リビングだけでなく、トイレや洗面所も対応）
• 太陽光発電システム（モデルにより標準搭載）
• 熱交換型換気システム（ロスガード90）

つまり、「本体価格が少し安いからコスパが良い」のではなく、「同価格帯でも装備が圧倒的に充実している」ことがコストパフォーマンスの高さに直結しているのです。

自由設計の幅やデザイン性では他メーカーに軍配が上がることもありますが、「性能重視＋長期的な光熱費節約」を重視する方には、一条工務店は非常に合理的な選択といえます。

一条工務店の坪単価は今後も上昇が続くと予測される

「いつ建てるか」を検討する上で欠かせないのが、今後の坪単価の動向です。一条工務店を含む住宅業界全体で、ここ数年着実に坪単価が上昇しています。背景には資材費や人件費の高騰に加え、住宅性能に関する制度強化も影響しています。

将来的にマイホームを計画しているなら、なぜ値上がっているのか、これからどうなるのかを知ることで、より現実的な判断ができるようになります。

資材高騰や制度強化が坪単価上昇の主因に

坪単価が上昇している背景には、複数の構造的な要因があります。

建築資材価格の上昇

木材・鉄鋼・セメント・断熱材などの価格は、コロナ禍やウクライナ情勢、円安の影響で2020年比で1.3〜1.5倍に上昇しています。

人件費の上昇と職人不足

建設業界では高齢化と若手人材の不足が深刻化。これにより人件費も上昇し、施工コストが高くなっています。

性能基準の強化（断熱・省エネ）

政府は「2025年省エネ基準の義務化」を掲げており、断熱性・気密性を強化する仕様変更が必要に。これに伴い建材や設備のグレードアップ＝コスト増加が避けられません。

輸送費・電力費などのインフラコスト上昇

家の材料や設備を届ける物流コストも年々上昇。これも坪単価に反映されています。

2025年以降も坪単価は高止まりする見通し

現在の住宅市場では、価格が下がる要素がほとんど存在しません。むしろ以下のような動きから、今後も坪単価は上昇を続ける見込みです。

• 建設物価指数（国土交通省）が2011年比で1.5倍超に
• 2025年に「省エネ基準義務化」が本格化、今後さらに高断熱仕様が標準に
• 為替・原材料価格の高止まり傾向（特に輸入建材依存部分）
• 賃金・社会保険料の上昇が建築コストに転嫁される動き

これらの動きを踏まえると、「まだ早い」と先送りにすると、数年後には同じ家が数百万円高くなる可能性があるということです。

将来の物価や制度変更に影響されないようにするためにも、早めの情報収集・予算検討・契約タイミングの判断が重要になってきます。

今が「買い時」とまでは断言できませんが、今後の上昇リスクを踏まえると、慎重にかつスピーディに行動する価値は十分にあります。

延床面積と施工床面積の違いが坪単価に与える影響とは？

「同じ坪単価なのに、こっちの見積もりのほうが安く見えるのはなぜ？」——家づくりでよくある疑問です。その答えの一つが、坪単価の算出に使う「面積の基準」が異なることにあります。

特に注意したいのが、「延床面積」と「施工床面積」。同じ建築費でも、どちらを分母にするかで坪単価は大きく変わって見えることがあるため、しっかり理解しておきましょう。

延床面積は室内空間基準で標準的な坪単価指標

延床面積とは、1階や2階の居住スペースの合計面積のことです。リビングや寝室、キッチンなど、日常生活で使う室内空間が対象になります。

延床面積には、以下のスペースは含まれません。

• バルコニー
• 玄関ポーチ
• 吹き抜けの空間
• ロフトや小屋裏収納（条件により除外）

この面積は、不動産広告や住宅資料でも標準的に使われる坪単価計算の基準です。価格とのバランスを把握する際は、延床面積に基づいた坪単価をチェックするのが基本です。

施工床面積は含有範囲が広く坪単価が低く見える

施工床面積とは、建築工事の対象となるすべての床面積を指します。延床面積に加えて、以下のような空間も含まれるケースが多くなります。

• ベランダ・バルコニー
• 玄関ポーチ・外階段
• 小屋裏収納・ロフト
• 吹き抜け下の構造部など

施工床面積は、建築費と直接関係するため、施工会社の見積もりではこの面積を使うことがあります。

その結果、同じ金額であっても、分母が大きくなることで坪単価が安く見えるというカラクリが生まれるのです。

用語	含まれる空間	坪単価への影響
延床面積	室内の居住空間のみ	標準的な計算基準、現実に即した単価
施工床面積	延床面積＋ポーチ・ベランダなど	坪単価が安く見えることがある

見積もりや広告に記載された坪単価を比べるときは、「延床面積ベースか、施工床面積ベースか」を必ず確認することが大切です。

「思ったより高かった…」と後から感じないためにも、金額だけでなく、計算の基準まで丁寧にチェックする習慣を持ちましょう。

予算超過を防ぐには坪単価の内容と追加費用を確認すべき

家づくりを始めると、「坪単価●万円だから大丈夫」と安心してしまいがちです。しかし実際には、本体価格に含まれない費用が数百万円単位で追加されるケースもあります。

「思っていたより高くついた…」という事態を避けるためには、坪単価だけを見て判断しないことが鉄則。ここでは、見積もり前に確認しておくべき項目と、実際に予算オーバーを防ぐためのチェックポイントを整理します。

見積前に標準仕様や面積基準などを確認する必要がある

見積もりを取る前の準備段階で、次のようなポイントを確認しておくと、後から慌てずに済みます。

標準仕様で十分か、オプションが必要か確認

→ 床材やキッチンなど、好みによって追加費用が発生します。

坪単価に含まれない項目の把握

→ 地盤改良・外構・登記など、本体工事費とは別に必要な項目を見落とさないように。

ローンの上限と月々の返済額とのバランス

→ 金額だけでなく、将来的な家計への影響まで見据えた資金計画が必要です。

見積書の「面積基準」をチェック

→ 延床面積と施工床面積、どちらで算出されているかによって坪単価の見え方が変わります。

想定外費用を防ぐには非含有項目の把握が不可欠

「契約してから予想外の費用がどんどん増えた」というケースは意外と多く見られます。以下のような項目は見積書に含まれないことが多いため、事前確認が重要です。

外構工事（塀・駐車場・庭など）

建物本体とは別工事扱い。100〜200万円以上かかるケースも。

照明・カーテン・エアコン類

見積もりには含まれず、自分で準備・発注が必要になる場合が多いです。

登記費用・火災保険・ローン手数料

住宅ローンや所有権の手続きで必須となる初期費用。

地盤改良費・浄化槽・給排水引込工事

土地の状態によっては数十〜数百万円かかる可能性あり。

仮住まい・引っ越し費用・家具搬入費

完成までの生活費・移転コストも含めた資金計画を。

これらの費用を見積もり時点で想定できていないと、後から「トータルで500万円以上オーバーした」ということもあり得ます。

坪単価はあくまで「家そのものの一部価格」であり、家づくり全体のコストを把握しておくことが、後悔しない予算管理の鍵です。情報を整理して、納得のいく資金計画を立てましょう。

一条工務店の坪単価を正しく理解して、予算内で後悔しない家づくりを実現

一条工務店の坪単価は、モデルの種類・オプションの有無・建てる時期・坪数の大きさによって大きく変動します。平均坪単価だけを参考にすると、実際の総費用とのギャップに驚くこともあるため注意が必要です。

重要なのは、「坪単価の内訳」と「何が含まれていて、何が別途必要か」を自分の目で確認すること。その上で、自分たちにとって最適なモデルや仕様、坪数を選び、予算とのバランスを取っていくことが、家づくり成功のカギとなります。

最後に、これまでの内容を簡単に振り返ります。

チェックポイント	内容の要約
坪単価の目安	一条工務店はモデルによって60〜98万円／坪程度
坪単価に含まれる範囲	建物本体＋標準設備（太陽光・床暖房など）
含まれない主な費用	外構・登記費用・照明・地盤改良など
坪数が与える影響	坪数が増えると*単価は下がる傾向–
面積の計算基準	延床面積 or 施工床面積によって*坪単価が変わる–
今後の価格動向	資材・人件費・制度強化の影響で*上昇傾向–
予算オーバーを防ぐポイント	見積もり項目の分解・ローンとの連動確認が重要

「家づくり＝坪単価の理解から始まる」と言っても過言ではありません。平均値だけで判断せず、自分たちの生活と予算にフィットする選択を重ねていくことが、安心・納得・後悔しない家づくりに繋がります。